介護職の苦労話

理学療法士という介護職

介護職の実情と未来を考えよう

2015/12/28

より良いリハビリを提案する理学療法士

より良いリハビリを提案する理学療法士

身体機能の維持、向上を目指す理学療法士

介護施設でも求められている

理学療法士とは病院やリハビリ施設などで利用者のリハビリを指導し社会復帰までの面倒をみる仕事です。足を骨折してしまった人が再び歩けるようにリハビリの指導をしたり、脳溢血などで動けなくなってしまった人を再び社会復帰できるよう指導をします。このような一般的な病院やリハビリ施設だけでなく、介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどの介護施設でリハビリを行う事もあります。介護施設に備えられているリハビリルームで介護が必要な高齢者のリハビリを行ったり、訪問介護を受けている高齢者の家に伺ってリハビリを指導する事もあります。
またホームヘルパーや介護福祉士などに体の支え方などの適切な介助方法を指導したり、高齢者の食事の様子を見ながら体を支持する用具の導入を検討し、ご家族と相談をするなど幅広い仕事があります。

機能の維持と向上を目指す

介護が必要な高齢者のリハビリは、一般の健康な男性がけがをした時や、病気になってしまった時とは目的が異なります。まだ若く急速な回復が見込める場合とは異なり、高齢者はリハビリによって完全に回復する事は見込めません。歩けない高齢者が再び歩いて生活が普通に送れるようになる可能性は少ないという事です。
そのため理学療法士がリハビリで目指す目標は「高齢者の身体の機能の維持、そして向上」です。介護施設に入って介護を受けながら生活を送っていると、体を動かしたり自力で努力する場面が少なくなりますので、気がついたら寝たきり状態になってしまうというという事もあります。そのような事を防ぐために理学療法士は高齢者の身体の機能の向上、維持、または衰えるスピードを遅らせるような努力を行います。

利用者に対するスタッフの人手不足

理学療法士が介護の現場で仕事をする時に、一人で担当する人数がとても多い事があります。ひとりひとりに付きっきりでリハビリを行う事は難しいので、短時間でいかに効果的なリハビリをするかも大切です。
まずは高齢者の身体の機能を見極める事がとても大切です。そしてその程度に見合ったリハビリ方法を導き指導します。その他の介護福祉士などのスタッフにも協力をしてもらい、自分がいない時もリハビリが出来るように方法を教える事も大切です。特別養護老人ホームのなどの介護施設でリハビリを行うときはリハビリルームにあるどの用具を使ってリハビリを行うべきかを考えて選考します。在宅看護の高齢者の方のリハビリの場合は、どの用具が必要かを自宅に伺い考えて次回から持参するなど工夫をする事が必要になります。

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